鉄道模型の仕組みとギャップを使ったジオラマの発展について

鉄道模型はそのまま走行させるだけでも楽しめますが、様々な風景を再現したジオラマを製作するのも醍醐味の一つです。線路の敷設方法も工夫することでより高度な走行プレイを楽しむことが出来ますが、車両を走らせる仕組みを正しく理解することが重要になります。

鉄道模型の構造や走行の仕組みを学び、飽きずに長く楽しめるジオラマ作りを目指しましょう。

模型車両が線路上を走る仕組みについて

現在流通している鉄道模型の殆どは電動モーターの作動で走行する仕組みになっています。しかし、車両本体には電池やバッテリーなどの電源は搭載されていません。鉄道模型は専用のコントローラーから伸びた電線を模型用の線路に繋ぐことで電気が供給されるようになっています。

線路に通電することによって、初めて模型車両を走らせることが可能です。また、コントローラーで速度を調節することが出来るようになっているので、発車や停車などの動作を任意のタイミングで再現することが出来ます。

旧式の模型用線路は通電用の電線をハンダ付けする必要がありましたが、現在の商品は接続部分の着脱が可能な作りになっているので、子供や初心者でも手軽に扱うことが出来ます。鉄道模型用の線路には通電性を持つ金属が使われています。

古い線路はステンレスや鉄が使われていましたが、現在は軽量で製造コストが低い洋白が主流です。洋白は銅をベースとした亜鉛とニッケルの合金で、金属の中でも軽量で通電性に富んでいる性質があります。さらに、サビが付きにくいのも鉄道模型用の線路に適している理由の一つです。

しかし、接着剤や塗料などの汚れが付着すると通電性が悪くなり、車両の走行に不具合が起こる可能性があります。コンディションを良好に保つには定期的にやすりをかけるのが効果的ですが、過度な研磨は線路に凹凸を作る原因にもなるので表面を軽く撫でる程度に留めることが大切です。

線路を敷設する方法とショートを防ぐための工夫

鉄道模型をジオラマの中で迫力を持たせながら走行させるには線路の敷設に気を配ることが重要になります。鉄道模型は車両の扱いに手間をかけないよう、線路の両端を繋げるエンドレス形式の敷設が普通です。直線と曲線の線路を組み合わせた楕円形のエンドレス路線が最も一般的ですが、構造が単調で車両の見栄えがあまり良くない欠点があります。

車両の走行に変化を持たせるには分岐路を設けて複線の構造にする他、高架線を組み合わせて立体的な走行を再現させる方法があります。分岐用の線路や高架線は鉄道模型メーカーから様々な形状の製品が販売されているので、上手に組み合わせることでより迫力のある走行を再現させることが可能です。

分岐路は単線の路線を枝分かれさせて複線の状態にすることが出来るので、単調になりやすい路線に大きな変化をもたらすのに最適です。引き込み線や車両の停車場などを再現するのに役立つ他、分岐路を二つ用意することで駅のホームで車両を待機させることも可能になります。

また、車両をUターンさせるリバース路線を作ることも出来ますが、そのまま線路を繋げてしまうと電気のプラスとマイナスが分岐路の部分で逆になってしまい、ショートを引き起こします。ショートはコントローラーや模型車両の故障に繋がるトラブルなので、ギャップ用線路を必ず使用してショートを防ぐことが大切です。

リバース路線にギャップレールを使う理由と正しい付け方

鉄道模型は線路に通電させることで走行させることが出来ますが、二本の線路にそれぞれプラスとマイナスの電気が通っています。通常の路線であれば問題無く走行させることが出来ますが、分岐した路線がそのまま同じ分岐路に戻るリバース構造ではプラスとマイナスが分岐路の部分で逆になってしまいます。

プラスとマイナスがぶつかることでショートを引き起こし、模型車両や設備に故障などの不具合が起こるのがリバース路線の敷設で見られるトラブルです。リバース路線でのショートを防ぐには電気設備の専門知識が必要ですが、鉄道模型メーカーの多くはショートの予防に役立つギャップ線路を販売しています。

ジオラマでリバース路線を作る際は必ずギャップレールを使い、ショートを防ぐのが愛用の車両を壊さないための工夫です。ギャップレールは線路に絶縁体が挟み込まれた作りになっています。電線が繋がっている路線は普通に走らせることが出来ますが、ギャップレールの絶縁体から先は電気が通っていないので、車両はその時点で止まってしまいます。

ギャップレールを使った路線で正常に走行させるには絶縁した部分の路線に別の電源を確保するのが正しい対処法です。例えば、リバース路線を取り入れた場合、リバースの部分に専用の電源を用いることになります。数が多ければそれだけ電源も用意する必要があるので、ジオラマ作りの際には注意が必要です。

ギャップレールは分岐路の分かれた先で使うのがショートを防ぐための条件なので、製品の説明書やジオラマ作りのガイドブックなどをよく確認することを心がけます。

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分岐路とギャップレールを上手に使ったジオラマ作りの工夫

線路の分岐路は走行時の迫力を大きく増す効果があるのでジオラマ作りには不可欠ですが、通常の線路よりも高額な他、配線用の設備も併せて導入する必要があるので費用が嵩みやすい点を注意します。また、リバース路線にする際は必要な本数分のギャップレールも用意することが大切です。

ギャップレール用の電源設備も別に用意することになるので、ジオラマ作りの際は配線やコントローラーが情景作りを邪魔しないよう、配置場所には細心の注意を払うことを心がけます。なお、配線部分は樹木や建物などのストラクチャーで隠すことが出来ますが、ジオラマが出来上がった後で配線の交換が必要になった場合は周りの情景を解体する羽目になるので慎重に判断することが大切です。

鉄道模型のジオラマを破損させずに保管する方法

出来が良いジオラマは見るだけでも楽しめますが、室内に長く置いておくと埃が積もって汚れてしまいます。線路にも汚れが付着するので、通電性が低下して車両の走行に不具合が起こる可能性も否定出来ません。また、ギャップレールの絶縁部分はプラスチックやゴムが使われていますが、汚れが付着すると急速に劣化が進みます。

ショートの危険を避ける意味でもジオラマを配置する際には長く置いても汚れが付かないように備えることが大切です。鉄道模型のジオラマは作り込みが進むと規模が大きくなりやすいので、保管の際は大判で軽量なシートを被せるのが無難です。

さらに、ストラクチャーなどの破損を防ぐため、シートは宙吊りにするなどジオラマに直接触れないように工夫することを心がけます。

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